OHRCで網羅的細菌解析を担当したヒト症例報告がBMC Infectious Diseases誌に掲載されました

2025/5/18

One Health リサーチセンターは日本国内の病院と協力し、ヒト由来検体の網羅的病原体解析やウイルス分離培養等の解析を実施しています。

 

今回、One Health リサーチセンターで解析を実施した手稲渓仁会病院(北海道札幌市)感染症科・菊池 航紀医師らの症例がBMC Infectious Diseases誌に報告されました。本症例は腰椎椎間関節炎を伴う感染性心内膜炎症例でしたが、血液や摘出した心臓弁検体の細菌培養では、原因となる病原体が検出されませんでした。そこでOne Health リサーチセンターにて16SリボソームRNA遺伝子を対象とした網羅的細菌解析を実施したところ、心臓弁検体から原因細菌となるAggregatibacter aphrophilusが検出されました。

Aggregatibacter aphrophilusは感染性心内膜炎の原因菌として頻度の高いものではありませんが、通常の細菌培養では検出困難な感染性心内膜炎の原因菌の一つとして知られています。

 

公表された論文はこちら:https://bmcinfectdis.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12879-025-10913-7

 

各種解析に関するご依頼やお問い合わせはkensa@ohrc.hokudai.ac.jpまでお願いいたします。

 

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